COLUMN

コラム

  • TOP
  • コラム
  • クリニックにインボイス制度は必要か?

医業 / 経営情報

2021.11.24

クリニックにインボイス制度は必要か?

 最近、令和3年10月1日からインボイス制度の登録がスタートしたという言葉をよく耳にします。
でも、インボイス制度って何?

インボイス制度の概要について、次のとおりです。

・適格請求書(インボイス)とは
 売手が買手に対して、正確な適用税率や消費税額等を伝えるものです。
具体的には、現行の「区分記載請求書」に「登録番号」、「適用税率」及び「消費税額等」の記載が追加された書類やデータをいいます。

・インボイス制度とは、
<売手側>
 売手である登録事業者は、買手である取引相手(課税事業者)から求められたときは、インボイスを交付しなければなりません(また、交付したインボイスの写しを保存しておく必要があります)。
<買手側>
 買手は仕入税額控除の適用を受けるために、原則として、取引相手(売手)である登録事業者から交付を受けたインボイス(※)の保存等が必要となります。
(※)買手は、自らが作成した仕入明細書等のうち、一定の事項(インボイスに記載が必要な事項)が記載され、取引相手の確認を受けたものを保存することで、仕入税額控除の適用を受けることもできます。

 実際に令和3年4月頃には、厚生労働省・財務省・国税庁から下記のような事務連絡が来ています。
消費税の軽減税率制度の実施に伴い、令和5年10月1日から消費税の適格請求書等保存方式(いわゆるインボイス制度)が導入されることとなっています。インボイス制度においては、消費税の仕入税額控除のためにインボイスの保存が必要になり、インボイスの交付を行うためには令和3年10月1日に開始される税務署への「適格請求書発行事業者(注)」としての登録申請が必要となるといった現行制度からの変更点があります。また、円滑な移行のため、免税事業者からの仕入れについても、制度導入後の3年間は仕入税額の80%、その後の3年間は仕入税額の50%を控除できる経過措置が設けられています。
(注)インボイスを交付できる事業者として税務署の登録を受けた事業者のことを指し、課税事業者がこうした登録を受けられることになっています。

 以上のような案内が来ているのは知っているが、まだ行動に移していない方、クリニックにインボイス制度が必要なのかがわからない方はご注意ください。

インボイス制度で次のことが起きるかも知れません。

① クリニックに健診や予防接種の依頼が減る?
 クリニックの取引相手はほとんどが一般の患者さんであるので、今回の影響はほとんどありません。しかし、健診や予防接種などを企業向け(消費税の課税事業者)に行っている場合は検討が必要です。なぜなら、仕入税額控除ができない(消費税を払ったことにならない。)のならば、取引先の企業から、「他のクリニックで受けます」と言われてしまうかも知れないからです。

② 消費税の納税義務が生ずる?
 この制度を利用するためには、免税事業者は消費税の課税事業者を選択し、事前に届出をしなければなりません。
今は、基準期間に1,000万円超の課税売上がなければ、免税事業者となり消費税の納税義務がありません。制度に自主的に登録することで課税売上が少額であっても消費税の申告納付義務が発生することになります。

 

③ すでに消費税の課税事業者は?
 インボイスの適格請求書発行事業者として、登録申請をしなければなりません。申請期限は、令和5年3月31日までとなっていますので、お早めに!

 以上のように考えると、クリニックにインボイス制度への対応が必要かどうかはクリニックごとに違うことがわかります。
 

 ご不明な点がありましたら税理士法人スマッシュ経営までご相談ください。