第2課: 2007年11月アーカイブ

経営者なら、いや人事担当者なら、頭を抱える出来事が多い昨今の世の中ですが、人事に関しての裁判事例をご紹介します。

・仕事の出来ない社員の賃金を下げることは出来るのか?
会社の研究所に勤務する従業員のAさん
このたび、会社の給与・退職金規定が変更になりました。
変更内容:①年功序列制より職能制度を中心にした給与規定に変更
       (年功部分80%とする旧規定より、職能部分80%とする新規定へ)
       ②勤続年数ベースの制度より職能ポイント加算制度へ変更
この変更がAさんには、「合理性のない不利益変更で無効である」として「変更前の給与規定及び退職金規定が有効である」と裁判で戦いました。

裁判所の判断

①については、当然評価が平均以下であれば、新規定の適用により賃金は減額となります。よって新規定による不利益を認定しました。
しかし、評価が低い者は不利益となりますが、賃金減額分の補償措置等の実施や八割程度の従業員の賃金が増額している現状から不利益の程度は大きくないと判断。
また、赤字経営のため収支改善すべきという高度の必要性も認められました。
労働組合との交渉も合意には至らなかったものの数十回にも交渉をしている実情を勘案して必要性に基づく合理的なものであったとして棄却
②についても、退職金債権は、退職後初めて具体的に発生するものであり、退職前には具体的な債権として存在するものではないとして棄却

賃金制度の改定についての留意点
・賃金の減額分の緩和措置をとること
・賃金が減少する人・増加する人の割合に注意
・会社の経営状態
・労使間の交渉回数
以上がポイントになり、今回のケースでみると、対個人に対する影響よりも、労働者全体に対する影響が不利益かどうかがポイントとなったケースです。

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経営者なら、いや人事担当者なら、頭を抱える出来事が多い昨今の世の中ですが、民間調査機関が「懲戒処分に関する実態調査」を行いました。
あたなの会社ならどうするでしょう??

 (財)労務行政研究所が2003年以降4年ぶりに「懲戒処分に関する実態調査」を実施しました。これは、モデルケースを30調査機関が挙げて回答してもらうという調査方法です。
懲戒解雇と判断された上位のモデルケースを挙げてみましょう。
・売上金100万円を使い込んだ              70.6%
・無断欠勤が2週間に及んだ                68.8%
・社外秘の重要機密事項を漏洩させた              54.1%
・終業後酒酔い運転で物損事故を起こし逮捕         40.4%
・社内で私的理由から同僚に暴力をふるいケガをさせた    38.5%
という結果が出ています。
詳しくは、https://www.rosei.or.jp/contents/detail/2726

解雇の場合の退職金支給
上記の調査機関が同時に、解雇の場合の退職金の支払についても、調査を行っており以下のような結果が出ています。
懲戒解雇以外の場合
・全額支給 38.4%
・一部支給 23.3%
懲戒解雇の場合
・全額支給しない 75.0%

懲戒解雇以外の解雇の場合には、何らかの支給をするというのが6割超である。
しかし、懲戒解雇に関しては、当然のことながら厳しい内容となり、7割強がまったく支給をしないとしている。

あたなの会社は、どうしますか?

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経営者なら、いや人事担当者なら、頭を抱える出来事が多い昨今の世の中ですが、そもそも、人事で問題になる労働基準法って何でしょう?の第二弾!!

1.労働時間等の適正な管理
  労働者を使用する場合、使用者は「労働時間・休日・休暇」の管理を適正に行いそれを記録しておかなければなりません。
  
  法定労働時間の原則は、1日8時間・週40時間です。これを超える労働は「36協定の締結と届出」がなければ実施することが出来ません。
 
  時間外労働(残業)の限度基準は、原則1ヶ月45時間・1年360時間等となっています。

労基法は、変形労働時間制や裁量労働制を認めていますが、これらを導入するためには定められた法定要件を厳守する必要があります。

休憩の付与は、連続して6時間を越える場合は少なくとも45分。8時間を越える場合は少なくとも60分を労働時間の途中に与えることが必要です。

休日は、原則として毎週1回。
労働時間の週40時間制との関係から、1日8時間労働なら休日は週2回、
1日6時間40分労働なら休日は週1回。
休日は、土曜・日曜である必要はない。


次回は、年次有給休暇について

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経営者なら、いや人事担当者なら、頭を抱える出来事が多い昨今の世の中ですが、そもそも、人事で問題になる労働基準法って何でしょう?

1.労働条件の明示と確認
  採用にあたっては労働条件の明示が必要です。
  うち、書面交付を要する労働条件は、
5項目「①契約期間、②就業場所と業務、③始業終業時刻・残業の有無・休憩・休日・休暇等、④賃金に関すること、⑤退職に関すること」です。
詳細は、労働省モデル労働条件通知書を参照すると良いでしょう。

「じゅあ、就業規則を会社の都合のいいように作っちゃえば」と考える方もいるかもしれません。それなら、「うちはこの様に決めてるんだから」といえるとお思いでしょう。
しかし、そうは問屋がおろしません!!
なぜなら、労働条件等に関する法律があるからです。そうそれが、労働法です。
労働法とは、労働基準法(略して労基法)など13の法律の総称です。
労働法は、そのほとんどが強行法規とされていて、いくら当事者間(使用者と労働者)で、「1日12時間働きます。」と決めてもダメなのです。
効力の強い順に示すと「労働法」>労働協約>就業規則>労働契約といった力関係になります。

 ちなみに、労働法の詳細は、以下のとおりです。
・労働関係調整法       ・労働組合法
・労働基準法          ・労災保険法
・雇用保険法          ・健康保険法
・厚生年金保険法       ・労働安全衛生法
・男女雇用機会均等法    ・高年齢者雇用法
・パートタイム労働法      ・職業安定法
・労働者派遣法

次回は、労働時間等についてお話します。

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