経営の最近のブログ記事
ラーメンやコーヒーを安く提供するチェーン店について前回触れましたが、この場合、原価の低減が出来ないと、単なる値引販売と同じことになります。
さてここで参考の為に、最近の資料で以下の会社の粗利益率を見てみますと、※
ユニクロ(ファーストリティリング) 50%、吉野家 60%、サイゼリア 67% となっています。
低価格と思われているのに、この率は立派なものです。これは皆さんも御存知のように、独自の仕入方法、商品開発、品揃え、食材調達、調理方法等々の結果である事に間違いありません。
ところで商品は安く売るだけが能ではありません。私から見ると、高いことに価値があると思われるものも数多くあります。
例えば、ロマネコンティ。ブランド品(森伊蔵もか)。高級ホテル・レストラン・料亭。豪華客船の旅等々です。
実は私は今年の春に、株成金の招待を受けて「ロマネコンティを飲む夕べ」に行きました。グラス一杯ウン万円分を 生まれて始めて そして多分これが最後として飲みましたが、普通のワインとの違いがまったく分かりませんでした。まさに猫に小判、豚に真珠でした。(家の老婆に言わせると、私は味音痴だそうですが、他の大勢の招待者達も似たように見えました)
さて高いといえば、今年のヒット商品に、花畑牧場の「生キャラメル」があります。これはタレントのT さんが何年もの赤字続きから、この商品に行き着いたそうですが、、今では地元に何百人かの雇用を産みだしたのだから大したものです。値段からみて、当然粗利益率はかなり高いと思われます。
以上色々と粗利を見てきましたが、商売としてこれは大事な要素ですが、言うまでもなく、率はあくまでお客様が受け入れて呉れた結果であって、決して目的では無いという事です。
※ 参考 カゴメ 50%、 伊藤園 50%
粗利益率が業種別に横並びになることについては、あまりにも自明すぎて、多くの御意見を頂く事ができませんでした。
そこで例によって今回も独断で、その第1回として、既存の市場で既存の商品である場合で考えてみます。
例えば自動車のメーカーであるとします。
先行のメーカーの粗利率が20%としますと、そこへ製造原価が同一として、10%の車を売りに出しますと、他社に比べてお値打ち感が有って、良く売れたとしても、2倍売れないと同じ利益となりません。逆に40%の率なら半分の売上で同じ利益が稼げますが、そんな車は割高感があって誰も買わないでしょう。
という事で横並びとなりますが、これはあくまで平均の話でしょう。車種別にみれば、高級車や特別な車などはコストの比較は難しく、他の要素も加わって、かなり率がバラバラになると想像されます。クラウンもタクシー向きには、かなり安く作り売っているはずです。
その点 スズキの粗利が20%でホンダが30%を、どう考えるべきでしょうか。
なお 私個人的には、光岡自動車という大量生産でない会社の粗利が気になりますが、P/L を公表していないので分かりません。
さて、次にラーメンはどうでしょう。こちらは売値が500円としても、粗利は70%を超えると考えられます。だからもし原価に300円もかければ ものすごくおいしい物が出来そうですが、売上が2倍近く必要となる故もあるのか、実行する店はありません。逆に売値を300円や200円にしても粗利は有るので、事実一部のチェーン店で実行していますが、爆発的とは行かないようです。これは安いコーヒー店にも言えるようです。
車の粗利率については、もう一つ大事な要素があります。この業界の売上高の規模は、何兆円の単位です。従って製造原価(売上原価)で1%の引下げが出来れば、百億円単位の利益が増加することになります。まさに大企業ほどコンマ何%にこだわる訳です。
さて、次回は別の切口で考えてみます。
昨年の春に「新幹線ガール」という本を書いた、徳渕さんという若い女性がいます。この人は東海道新幹線の車内販売(ワゴン)で№1をほこる人です。
ところが先週名古屋で、改善提案活動中部大会の記念講演で、山形新幹線の開通以来驚異的な売上を達成している、齋藤泉さんという人の話を聞く機会がありました。この若い女性はTVのブロードキャスターに出演した事が有るので、御覧になった人もいるやもしれません。
で 話の内容を徳渕さんとダブル部分を除いて、印象に残った点で御紹介します。
1.準備にかける時間
東京から終点新庄まで約3時間半だそうです。このワゴンは100キロ以上の重さになるそうですが、品物を積むのに、主力の弁当の他、飲み物、お土産等は その日の天候や客層等を考えて、見栄や取り易さの並べ方をするので、毎回1時間はかかるそうです。
2.全てはお客様の為
3時間半の間になるたけお客さんに接する為に、ともかく数多く往復する(平均6回)。その為に釣り銭も素早やく出せるよう工夫する。そして常にお客様の一歩先を読む事に努める。
例えば、弁当を買って頂いたお客なら、そろそろコーヒーはどうか。一人客の男性は、何故かアイスクリームが買い難いらしいので、その表情を読む 等々。
3.現場の声を商品に生かす
クレームを生かして すき焼き弁当のキンシタマゴを半熟玉子に変えた。だからクレームはハッピーコールと受け止める。自分達も新作弁当に参加する。時にはお客様の期待をどれだけ超えるかを考える。 等
以上如何ですか。
彼女がこんな事をいつも考えているのも、全てお客さんの喜ぶ顔を見たくて、歩合給でもないのに、毎日仕事を楽しんでいると、締めくくりました。
どうも私など非常に耳が痛い話でした。
ところで講演後の立食で、冒頭の徳渕さんとお会いした事が有りますかと聞きましたら、別会社の人なのでまだですとの事でした。
もう一つ 立食の時にスピーチをした某大学教授の話は、この齋藤さんに比べてお粗末で、改善の必要性大でした。
貸借対照表をバランスシート、略してビーエス(B/S)とも呼ぶことは、よく知られています。しかしこの言葉を聞くと、私は10数年前の出来事が、どうしても思い出されます。
それは某自動車会社の自己啓発の為の、経理勉強会の講師として出向いた時のことです。
ひとしきりの説明が終った処で、以下のような質問というより要望が出されました。
「講師の説明を聞いていると、専門用語で同じ内容のものを A と読んだり、B だったり、C であったりする。しかし我々は初心者であるので、用語は一つに統一して説明して欲しい」と。
これを聞いた私は なんと言ってよいか適当な言葉がみつかりませんでした。確かに経理用語にはこのような事実があります。
「借入金」は「シャクニュウキン」と読む人がいます。「たな卸資産」は俗に「在庫」と言います。事業経営の根幹である「売上総利益(率)」に到っては「粗利益(率)」(アラリエキ、ソリエキ、アラリ)だったり、「荒利益」の字を当てる人もいます。「経常利益」は業界用語的には、「ケイツネ」と呼びます。(「計上」との混同を避ける意味はありますが)
だから統一して欲しいと指摘するこの会社の人達の 凄さを感じると同時に、その後の説明がやり難くなった事も事実です。
だが確かに生産現場で こんな事が有っては問題です。「ドライバー」を「ねじ廻し」とも言っていては、昨今のように外国人労働者が多い場合はなおさらでしょう。(まさか ゴルフ道具を持って来る人はいないでしょうが)
しかしながら経理部門は グローバルスタンダードとかで、用語が増々混乱している感じがします。
それでは問題です。
「自己資本」「株主資本」「純資産」の相異を述べて下さい。
もう一つ、この会社の全国の社員食堂のメニューでは、
「カレーライス」「ライスカレー」「カレー」のどれでしょう。
さおだけ屋の山田さんや森永卓郎さんが、同じようなことを言ってます。それは「1%の値引きを行うより、100人の内1人をタダにする方が、販促としての注目度は高いでしょう」という事です。これは一見もっともらしいのですが、ある条件が必要です。
例えば、電気製品などの販売店が有ったとします。ここで1日の売上が100万円で、買上客が100人だとします。この場合、1人のお客を抽選で無料にして、はたして1%の値引きと同額でしょうか。
そうです。もし当ったお客が5万円の買上客なら5%の値引きに相当しますし、5千円の客なら0.5%の値引きで済んでしまいます。
それではこの算式が常に成り立つのはどんな時でしょう。もうお判りですね。例えば名古屋~北海道間の航空運賃を、100人中1人をタダにする、なんて時には正しい算式となります。
これは考えるまでなく、平均を出しても意味がない場合なのです。
又こんなケースではどうでしょう。グラフがフタコブラクダのような曲線を画く場合です。現在よく言われる二極化とか格差社会の各種統計です。このような形の時に、そもそも平均を採ることに意味がありません。
或いは1年の売上を365日で割るのも、営業日数とか稼動日数を考慮しないと、休みの日にも売ってしまうことになります。
その他、営業1課の中に新人が配属されたり、ビックユーザーを1人が担当しているような場合は、売上を頭数で割った平均は意味をなしません。こんな場合は平均値ではなく中央値を採るべきと教えられています。
あれやこれやで、平均を持ち出したり、算出する時は、「ほんまかいな」と疑う位で丁度良いのでは。
前回のサザエさんと株価の話は、以下のように考えることも出来ます。
1.まず変化に気が付くこと。これが全ての始まりです。変化に気が付かなければ、適切な行動はとれません。(貴方は奥さんや御主人の変化に気付いていますか!?)
2.次にその原因を考える。トヨタさんで言えば「何故」でしょうか。
3.そしてその影響するところ関連している事に思考を進める。
例えば、あるお得意先の売上が減ったとすると、その原因が、お得意様の事情によるのか、当方の対応のまずさか、価格などで他社に転注されたか等を考える。そしてその結果、売掛金残高や在庫はどうなっているか等を考える。もし売掛金残高が減少していなければ、回収期間が長くなっている、不良債権がある等の可能性があります。
次に100人のお買上客の内1人を無料にするのは1%の値引きに相当するのかという話です。私は、これは平均のマジックと思っています。というのも、その該当者が1万円の売上額なら確かに1%の値引き相当ですが、もし10万円ですと1割の値引、逆に千円ですと0.1%の値引にしかなりません。これはサイコロの出る目で学習したように、分母が万とか百万とかの多い場合に言えて、少ない場合はかなり片寄りが出ます。
又平均というと最も多い数のように思えますが、これはかなりあやしいと私は考えています。それで「平均」という数字が出たら「ほんまかいな」と疑う習慣を皆さんにも推奨いたします。だから各世帯の平均貯蓄額とか家族旅行の年間平均回数などは、うんと多い人と逆にうんと少ない人の結果であって、決してあの数字に近い人が多数派ではないはずと、家人を説得しています。
こんな経済上のジンクスがあるそうです。それは「サザエさんの視聴率が下がると株価が上がる」というものです。これは以前テレビでも言っていましたので、御存知の方も多いと思いますが、理由はこうです。
視聴率が下がる→見ない人が増えた→家に居ない→外出している→レジャーや外食をしている。…すなわち消費が拡大して景気上昇に連なる。株価が上がる。
もしこれが正しいとするなら、単なるジンクスでなく立派な経済理論といえます。そうなるとこれはサザエさんでなくて「ちびまる子」でも良い訳です。
もう一つこのテレビ番組で森永卓郎さんも言ってましたし、「さおだけ屋はなぜ潰れないか」でも書かれた、心理的な面白い話があります。
それは今、100人のお買い上げ客の内、1人だけが代金が無料になる、或いは50人中1人が無料になるというセールスを始めると、お客さんはかなり増えるのだそうです。
しかしこれはよく考えると、丁度タダになった人が100人、50人の平均売上金額と同じとすると(この前提条件を森永さんもさおだけ屋も触れてませんが)、こうなります。
それは売る側からするとわずか1%或いは2%の値引きをしたに過ぎません。だがお客にとって、タダになるというインパクトと、1%、2%の値引きとは比較になりません。
だからこういう心理を利用して、売上拡大・利益増大につなげる業者もいる訳です。
この事については次回で今少し経理的に考えてみたいと思います。
毎月の売上高(月商)が、ある一定の金額以下になると損失(赤字)が出て、それ以上になると利益(黒字)が出る売上高を、損益分岐点売上と呼んでいます。 つまり、損失が出るか利益が出るかの分かれ目の売上です。
だから商売を始めるに当って、あらかじめこれを予想することは大切なことです。 又、現在商売を行っている者も、費用が変る(例えば人件費増加、家賃値上、減価償却増加等)時に、この分岐点がどう変わるかも当然知っておく必要があります。 この為に損益分岐点図表(グラフ)とか、この金額を求める公式もあります。
今回はそんな難かしそうな話でなく、ごく簡単な式を御紹介します。
それは毎日の売上(日商)と家賃の関係です。
例題として、今 家賃が月額300,000円 とします。
そこを借りて商売をするとして、粗利益率
(売上-売上原価)÷売上
が1割前後の低い商売ですと、
1日の必要売上高は 600,000円~300,000円
すなわち半日分か1日分が家賃に相当でペイします。
通常の粗利率 20~40%で必要売上高は 150,000円前後、すなわち2日分の売上、
飲食業のように粗利率が高くて 100,000円位、すなわち3日分の売上。
これ以上、すなわち4日分以上の売上で家賃を払うようですと、どんな商売をやっても赤字となります。
この式から分かることは、高い家賃を払ってもつぶれないでいる店は、それだけの売上をあげていると言えます。
但し一等地で赤字でも続けている店は、広告宣伝か道楽と思って下さい。
如何ですか、こんな目で商売を眺めてみるのも。
今回は私のKKD(カンと経験と独断又は度胸)に基づく話です。
問題:今、主だった者2人に若干のバイトやパートで飲食店(ラーメン屋、居酒屋等)を経営するとして、年間最低必要な売上高はいくらくらいでしょう。
答 :スバリ2000万円です。その計算根拠はこうです。アラリ率7割前後の商売とすると、1人当たりの売上(当然間接人員数も含めて)が、1000万円と私は計算しています。したがって2人ならば2倍の2000万となる訳です。
この算式の便利なことは、もしアラリ率2割ならば(7割÷2割×1000万円)すなわち3500万円が必要売上高となる計算ができます。但しこの算式は通常の中小企業などに当てはまる式で、もし人件費水準が高い大企業や広告費、家賃、減価償却費、支払利息などの固定費の比率が高い企業であれば、このアラリ率から5%ないし10%を割引する必要があります。すなわちアラリが25%あってもこの条件に当てはまり、それを5%として割引くと{7割÷(2.5割-0.5割)×1000万円}=3500万円となる訳です。
ゼネコンのようにもともとアラリが1割を切るような業種では、1人当たりの必要売上高が1億円を越すのも納得できるでしょう。たとえば、社員数2000名ならば必要売上高が2000億円超となる訳です。そう言えば、以前、某元役員が 大手ゼネコンは商社と考えるべき と言われたのを記憶していますが、まさに至言です。
以上乱暴な算式ですが、人件費が損益の鍵を握っていることがこの式で証明できます。
また利益を上げるには、当たり前の話ですが、この必要売上高からどれだけ上方に実際売上高があるかであり、売上高の上昇がないなら、アラリ率をどれだけ改善できるにかかっているわけです。
貴方のまわりの商売も、ひとつこんな視点で眺めてみてはいかがですか。
色々な会合や仕事の関係で知り合った、俗に言う功成り名遂げたサラリーマンとの交流で、気がついたいくつかの共通点があります。さあそれは何か皆さんもひとつお考えください。
1.いばらない、偉そうにしない。
もう亡くなられましたが、銀行元頭取の伊藤さんは、この見本のような方でした。
2.皆さん年はとっても結構おしゃれ(見習いたいものです)
3.読書好き、特に古典や歴史物が好きな人が多い(この点でも私は落第)
4.旅行好き(先立つものと時間があれば私も可能)
まあ、大体この辺が共通点ですが、もうひとつはずせない共通点があります。さあそれは何?! そうです「まめ」なのです。
皆さん例外なしに何かにつけ「まめ」なのです。特にレスポンスについてはそれが言えます。 まさにクイックレスポンスです。
なお中にはまだ女性に対しても「まめ」な方もおみえです(これは私は採点対象外)。
キッシンジャーは、なんでも「各国の歴史と地理を学べ」と言ったそうですが、これからの日本のサラリー(ウー)マンは、以上の要件にプラス外国語が必要となるのは間違いなさそうです