税金の最近のブログ記事

「お母さん 苛政(かせい)は虎よりも 猛(もう)※なりって知ってますか」

 「宇宙旅行の話でしょ」

「 えっ 」

 「だって 火星へのトラベルはもうじきだって」

「本当に貴方の耳と国語力には感心します。 もっともこの カンシン は、寒い心と書くべきでしょうが。いいですか、この苛政の苛は、苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)の苛ですよ」

 「難かしい事ばかり言わないで。その カセイなんとかを説明して下さい」

「おや今日は珍らしく素直ですね。実はこれ 中国の孔子の言葉なんです。

孔子が弟子達を連れて泰山のふもとを通った時の事です。真新しい墓の前でひどく泣いている婦人に出会いました。孔子がその訳を聞くと、婦人は 虎に身内を続けて三人も殺された と言うのです。そこで孔子が そんな恐ろしい場所からどうして逃げ出さないのか と尋ねたそうです。すると ここは政治が まあまあで 税金の取り立ても厳しくない と、答えたそうです。

これを聞いて孔子は弟子達に、苛酷な政治は、虎よりも恐ろしいものだ、と諭(さと)したという事です」

 「なるほど、いつの時代でも税金は大変なんですね。でも貴方がもっと稼いで呉れれば、取られる事を、もうぼやかなくて済みますね」

「やっぱり すこうしも素直になってませんね」

 

 ※ 「苛政は虎よりも猛(たけ)し」 とも言います。

|

 「お父さん、お父さん、今朝の新聞に 又 脱税の記事が載っていますよ」

「まったく、浜の真砂(まさご)は尽きるともだなあ」

 「なんですか、その浜の真蛸を突くとかは。 私はタコよりもエビの方が好きなんですが」

「本当に貴女の無知は立派なもんですね。 どうせ むち なら、私はむちむちぷりんの方が好きなんですが」

 「何をぶつぶつ言ってるんですか。 ともかくこの脱税は、どうやってするのか分かるように説明して下さいよ」

「簡単に説明するのは難かしいですが、こういう事でしょうか。

 所得税や法人税は(課税)所得に税率を掛けて税金を決めます。 だから赤字なら税金は出ませんし、この所得をごまかすのが脱税という事になります。

 ここで少し話がそれますが、消費税はこれと違って、受け取った消費税と、支払った消費税の差額を納める事になってます。 だから給料とか減価償却費、支払利息のように、消費税の掛らない経費を計上した結果、商売が赤字になっても、消費税は払わなければならない事態も生じます。

 さて話を元に戻して、この所得をごまかす方法が大きく分けて三つ有るのですが、貴女は分かりますか」

 「そんな事が分かるようなら、貴方と一緒になってませんよ」

「やっぱり そう来ますか。 単純に言えば所得は次のような算式で求められます。

  収入(収益、益金) - 支出(費用、損金) = 所得

  だから、脱税とは

 ① 収入を少なくする。

 ② 支出を多くする。

 ③ ① と ② を組み合わせる。   の三通りです。」

 「なんだあ、それじゃ貴方が、出張手当や改善提案の賞金をごまかしたり、有りもしないお葬式や結婚式で小遣いを持って行くのと、一緒じゃありませんか」

「  …………… 」

 

|

 春が近付くと楽しいものですが、3月15日(今年は3月17日)まではいささか憂うつです。

 というのも確定申告という関所があるからです。

 ところでタイトルの後半は何でしょうか。正解は「権利の上に眠る者は、これを保護せず」です。分かり易い表現なら「法律上ちゃんと権利があっても、それを知らない者(眠る者)に対して、法律は何等の手助けもしない」くらいでしょうか。これは特に税法に対して当てはまる言葉です。例えば、家族の国民年金の負担を「年末調整」で申告しなければ、会社は控除の方法がないし、医療費控除は確定申告しなければゼロです。

 まさに知らない、実行しない方が悪いということです。随分と冷たいようですが、これは致し方ないということでしょう。課税側が各人の特殊事情まで把握することは困難です。知ったとしてもマイナス要素は本人の行動にまかせています。但し、税金が増える場合は、本人が不注意だろうが何であろうが、当然びしびしと課税してきます。俗に税法が取り主義だといわれるゆえんです。

 こうなると法律を知っていて、その権利を行使するということが如何に必要かとなります。だと言っても全ての法律を自分でマスターすることは不可能です。だから何かあるか、ありそうな場合は、専門家か知っていそうな人に「聞くは得々、聞かぬは損々」となります。これからも大事なお金のこと以外にも、皆さん権利の上に眠ることのないようにしましょう。

 かく言う私も、自分の確定申告で、家族の医療費控除を忘れて、確定申告を再提出するというドジを踏んだことがあります。

|

近年、鹿や猿だけでなく熊や猪までも人里に現れて害をなすようです。人間が彼らの生態系を破壊してきたせいもあるのでしょう。

ところで税務会計に関係しているものの間では昔から本来の意味とは少し違いますが、「山より大きい猪は出ない」という言葉があります。この場合、山は利益、所得を指し、猪は税金、税額を指しています。従って「利益より税金のほうが大きくなることはない」という意味です。「担税力なきところには課税せず」という大原則からすれば所得より税額のほうが多くなることはあり得ないのですが、時には多くなるケースがあり得るのです。

その主な理由は交際費課税です。(他にも寄付金、役員給与賞与等の問題もありますが・・)現在の税制では会社の資本金が1億円を越しますと交際費は全額損金不算入です。資本金がそれ以下の場合は支出した交際費のうち400万円以下が10%、それを越した部分が全額損金不算入。

具体的に言えば資本金1億円以下のの会社が年600万円の交際費を使ったとすると、400万円以下が10%で40万円、それをこした200万円を足して240万円が損金不算入となります。だから会社の利益が100万円ですと課税所得は340万円になってしまいます。

仮に実効税率40%とするとこの会社の納める税金は340万円×40%=136万円となってしまいます。

どうです?山(100万円)に対して猪は136万円になってしまいました。

以上のようなことから最悪のケースでは決算は赤字でも税金がでる場合もあるのです。

まさに孔子が言う「苛政は虎よりも猛し」となります。

 

|