2015年4月アーカイブ

前回は動物の「蝙蝠」や「鵲かささぎ」と取り上げましたので、今回は食べ物に致します。

まず「うどん」ですが、これは形状が長いために「長寿」や「結婚が長く続きますように」という意味もあります。特に長寿祝いのものは「長寿面チャンショウミエン」といって、年輩者のいる家庭では、誕生日などに食べる習慣があります。

次に「桃」は仙女西王母(シーワームー、せいおうぼ)の庭に生えている桃を食べると、不老不死になるといわれ、吉果とされています。最近、喜多川歌麿が描いた「西王母」の肉筆画が発見されニュースになりましたが、この人物像の後ろにも桃が描かれています。

中国で桃を持った女性の絵が飾ってあれば、まずこの「西王母」でしょう。日本でも中国料理店などで、本物の桃そっくりの菓子(点心)がコース料理の最後とかお土産用に売っていれば、これは「寿桃ショウタオ」と呼ぶもので、本来は老人の誕生祝い用のしんこ細工の桃なのです。

それからどうしても忘れてはならないものに、おなじみの「餃子ジャオズ」があります。

日本では「ギョーザ」と呼びますが、この発音は中国の北方方言が、そのまま日本に入ったものと思われます。

これは「更歳交子グンスイジャオズ」で、新旧の都市が交替する意味もあり、中国の北方地方では、年越しに食べる習慣が強く根付いています。(中国の長江以南の人は、それほど餃子は食べません)

又、新婚初夜の夫妻に半煮え(中国は水餃子ですから茹でてから食べる)の餃子を食べさせて、「煮えているかどうか」と聞きます。

すると答えは当然「生シヨン」です。「シヨン」は生煮えの意味ですが、これは「子供を生む」の意味をかねていますので、それを言わせているのです。それから餃子の形は、中国の古い時代の銀貨(馬蹄銀ばていぎん、元宝ユアンバオ)に似ていますので、お金に縁があります。

皆さんも餃子を沢山食べて、お金の縁を深くして下さい。

もう一つ、中国料理のコースでは、終わり近くに「魚」がよく出てきますが、これは魚の発音が「ユ」で、同音に「余」すなわち「余裕がある」に通じて目出度いのです。特に宴会料理がたりなくなっては招待側の面子は失われてしまいます。

さらに「鯉こい」ですが、発音が「り」ですから「利」に通じ「利が余る」となってさらに目出度いのです。

私はある宴会で、余という姓の人に会ったときに「貴方はきっとお金持ちでしょう」と言ったところ「余裕のない余です」とと達者な日本語で答えられた経験があります。

さてさて縁起にまつわる話は、まだまだありますが、きりがないので、この辺で終わりとします。

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中国人の縁起担ぎの中で、絶対に外せないのは「福」と言う字を書いたものが、逆さまになっていて、壁などに貼られたものです。

皆さんもこれは一度は目にしたはずです。

この理由は既に御存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、念のために御説明致します。

これは「福」の字が倒立している訳ですから、「福倒」です。

この福倒は字形からも分かるように「福到」と同音です。

これで「福が来る」と読める訳です。たったこれだけのの理由で目出度いのです。

同じことは「春」の字が逆立ちしていれば「春到」で「春が来る」となるのです。だから冬になると、お店や部屋に飾る人がいるのです。

こんな実例だけで結論を出すのは、いささか乱暴ですが、中国人の縁起担ぎの大半は、この同音か、それに近いものを「諧音シエイン」と言って解釈するのです。

さてそれでは、中国人にとって蝙蝠(こうもり)が吉兆とされる理由が、皆さんお分かりですか?

ヒント1.「蝙蝠」は中国語で「ビエンフー」と発音します。

ヒント2.「蝙ビエン」の同音に「変」があり、「蝠フー」の同音に「福」があります。

さあこれでお分かりになりますよね。

「ビエンフー」は「変福」になって「福に変わる。仕合わせになる」となって目出度いのです。(「遍福」ならばあまねく福とも読めます。)

それから蝙蝠の図柄は通常五匹飛んでいます。

これは「五福」すなわち、長寿・富貴・健康・徳行・天寿を表しています。バットマンとは何の関係もないのです。

次に「鵲かささぎ」の話です。

カササギは天の川伝説では、牛郎と織姫の為に橋になる話は日本でも知られていますが、それだけでなく目出度い鳥なのです。

さてその理由ですが、中国ではカササギは「喜鵲シーチュエ」と書きます。この「喜」の字が付くだけで充分、吉兆なのですが、さらにカササギの鳴き声は①客人来訪②喜事の前触れ。とも言われ目出度いのです。

さらに図柄としては、通常二羽が向かい合わせで描かれ、これで「双喜シュワンシー」すなわちダブルハッピーも表しています。

反対にカラスの鳴声は良くない事の前兆として、中国では嫌われています。中国からの留学生たちも、日本の都会にカラスが多いのは、かなり気になるようです。(鳩は食べてもカラスは中国料理も使わないようです)

まだまだ縁起担ぎの話がありますので、次回も続けることとします。

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 日本では数字の「4」は「死」を、「9」は「苦」に通じるとして、ホテルの部屋番号だけでなく、駐車場や

パチンコの台でも、このメンバーは敬遠されているようです。

欧米では、キリストを裏切ったユダが、最後の晩餐の13番目の人間に当たることから、「13」が嫌われる数字となっていることはよく知られています。

こんな日本や欧米の旅行客も考慮してか、私も何度か泊った台北のEホテルには、4階と9階がありません。(台湾でも「4スー」と「死」は同音です)だから14階建てなのにエレベーターは16までとなっています。

なお、中国では「9」は陽の数の最高の数(9月9日は重陽の節句、菊の宴)で、しかも「9ジュウ」は「久」と同音で「永久」に通じる目出度い数ですからむしろ歓迎される番号です。

それから「8パー」の発音と金持になる意の「発ファー」とは発音が近いところから「8888」なんて車のナンバーが金運をもたらすものとして、高額で取引されるのは、よくニュースになるところです。

こんなことを知りますと、今名古屋を中心として、中国人観光客相手に「昇竜道」なるプランを進めていますが、名古屋市のマークは「マルハチ」ですから、これも使えるかもしれません。

さらに中国人を対象として、ルートイン88なんてホテルを建てれば繁盛するでしょうか。

さて今回は数字に関係した縁起の話しでしたが、中国人の縁起担ぎは、これ位ではとても納まりません。

次回は蝙蝠や鳥のかささぎが登場する予定です。

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