ある夫婦の会話  その1

 「お父さん、お父さん、今朝の新聞に 又 脱税の記事が載っていますよ」

「まったく、浜の真砂(まさご)は尽きるともだなあ」

 「なんですか、その浜の真蛸を突くとかは。 私はタコよりもエビの方が好きなんですが」

「本当に貴女の無知は立派なもんですね。 どうせ むち なら、私はむちむちぷりんの方が好きなんですが」

 「何をぶつぶつ言ってるんですか。 ともかくこの脱税は、どうやってするのか分かるように説明して下さいよ」

「簡単に説明するのは難かしいですが、こういう事でしょうか。

 所得税や法人税は(課税)所得に税率を掛けて税金を決めます。 だから赤字なら税金は出ませんし、この所得をごまかすのが脱税という事になります。

 ここで少し話がそれますが、消費税はこれと違って、受け取った消費税と、支払った消費税の差額を納める事になってます。 だから給料とか減価償却費、支払利息のように、消費税の掛らない経費を計上した結果、商売が赤字になっても、消費税は払わなければならない事態も生じます。

 さて話を元に戻して、この所得をごまかす方法が大きく分けて三つ有るのですが、貴女は分かりますか」

 「そんな事が分かるようなら、貴方と一緒になってませんよ」

「やっぱり そう来ますか。 単純に言えば所得は次のような算式で求められます。

  収入(収益、益金) - 支出(費用、損金) = 所得

  だから、脱税とは

 ① 収入を少なくする。

 ② 支出を多くする。

 ③ ① と ② を組み合わせる。   の三通りです。」

 「なんだあ、それじゃ貴方が、出張手当や改善提案の賞金をごまかしたり、有りもしないお葬式や結婚式で小遣いを持って行くのと、一緒じゃありませんか」

「  …………… 」