2008年9月アーカイブ

 わが国の中国との貿易額は、とうとうアメリカを超えたようです。こうなると、好むと好まざるに関らず、中国との関係はますます深くならざるを得ません。しかしこの近い国に対しては、対アメリカとの国民感情とでは大きく異なる点があります。

 それはあちらからすれば反日であり、こちらからはその裏返しである嫌中です。私は嫌中については毒ギョーザ事件のように、相手の出方次第では、いくらでも変わることが可能と考えています。しかし反日については、向こうの愛国主義教育や共産党政権の都合や、かつての江沢民のような例もあり、こちらではなんとも手の打ちようがない気がします。

 そこで、今回は、そんな中国を理解する言葉として、私の独断で二つの成語を紹介したいと思います。

  「指桑罵槐(ジサンマカイ)」

 これは文字通り、クワの木を指してエンジュの木を罵るということで、意味は、俗に言えば「あてこすり」であり、「本当の狙いは別にある」となります。中国人がよくやる手法として有名です。

  「賊喊捉賊(ソクカンソクゾク?)

 泥棒が他の泥棒を捕まえろと叫ぶ。悪人が他人を悪人呼ばわりして自分の悪事を隠そうとする例えです。転じて、自分への追求を逃れるために、わざと人の耳目をそらそうとする、という意味で使われます。

 いかがですか? これからこんなことが考えられます。

 中国側が今後も、70年もの前の南京大虐殺や賠償問題、靖国神社参拝等々を、ことある度に、持ち出すことがあるでしょう。これは、天安門事件やチベット・ウィグル問題、今後ますますひどくなる格差問題等が起これば、それらから国民の関心をそらすために、使うのだろうということです。

 折しも日本では、失言癖のある人が国の代表に選ばれたようです。この人が対中国で、またどんな失言するかも心配です。願わくば、こんなことわざを連想させない、大人(タイジン)としての中国の対応を期待したいものです。

お知らせ

 中国のことわざを中国語で学ぶ会を

  毎月  第 1土曜日 午後 1時半から

  2時間 行っています。( 10月は 4日)

  場所  名駅前 大名古屋ビル 3階 

       I.C. NAGOYA 内

  費用  資料代  毎回 500円

  連絡  052-833-9355 内田宛

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 北京オリンピックは、厳重な警備とそれを可能にした大学生を中心としたおびただしい数のボランティアによって、何事もなく無事終了しました。そして予想通り、金メダルの数でアメリカを大きく引き離して第1位となりました。しかし、今振り返ってみると、何と言ってもあの開会式が、今の中国を象徴していたと私には思えます。

 中国映画を代表するチャン・イーモオ監督の演出による、中国ならではの人海戦術による数々の出し物は、おそらく空前にして絶後でしょう。あのショウの中で、中国古代の四大発明にちなんだ物がいくつもあったことも印象的でした。

 この四つは、言うまでもなく羅針盤、紙、火薬、活字印刷ですが、これを強調することが中国人のプライドに連なることは当然です。その線から見ると、あのショウの中で何十台もの丸い輪の自転車のような乗物も、指南車(注)と考えるべきかもしれません。

 ともかく、あの壮大な出し物を見た中国人にとっては、アヘン戦争以来の負の遺産が完全に払拭されたことでしょう。また中国人自身もよく口にする落后(立ち遅れている)中国も、完全に先進国に追い付いたとの自信を持ったことでしょう。

 そして政府としても、なんとしてもこのオリンピックを成功させるために、競技場での空港よりも厳しい荷物検査や、臭い物に蓋式の、マイナス部分を一切人目にさらさせない方針も、このためには止むを得なかったのかとも思います。

 だが2年後の上海万博も控え、かなり無理をしたツケは、今後どのような形になるのかも気がかりではあります。

 (注)指南車とは、磁石の応用で常に南を指す車を発明し、これにより中国人の始祖と言われる黄帝が、霧の中での戦いで敵に勝った故事があります。これから「指南」とか「指南役」という言葉が今も生きています。 

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