標準化、 統一化

 貸借対照表をバランスシート、略してビーエス(B/S)とも呼ぶことは、よく知られています。しかしこの言葉を聞くと、私は10数年前の出来事が、どうしても思い出されます。

 それは某自動車会社の自己啓発の為の、経理勉強会の講師として出向いた時のことです。

 ひとしきりの説明が終った処で、以下のような質問というより要望が出されました。

「講師の説明を聞いていると、専門用語で同じ内容のものを A と読んだり、B  だったり、C  であったりする。しかし我々は初心者であるので、用語は一つに統一して説明して欲しい」と。

 これを聞いた私は なんと言ってよいか適当な言葉がみつかりませんでした。確かに経理用語にはこのような事実があります。

「借入金」は「シャクニュウキン」と読む人がいます。「たな卸資産」は俗に「在庫」と言います。事業経営の根幹である「売上総利益(率)」に到っては「粗利益(率)」(アラリエキ、ソリエキ、アラリ)だったり、「荒利益」の字を当てる人もいます。「経常利益」は業界用語的には、「ケイツネ」と呼びます。(「計上」との混同を避ける意味はありますが)

 だから統一して欲しいと指摘するこの会社の人達の 凄さを感じると同時に、その後の説明がやり難くなった事も事実です。

 だが確かに生産現場で こんな事が有っては問題です。「ドライバー」を「ねじ廻し」とも言っていては、昨今のように外国人労働者が多い場合はなおさらでしょう。(まさか ゴルフ道具を持って来る人はいないでしょうが)

 しかしながら経理部門は グローバルスタンダードとかで、用語が増々混乱している感じがします。

 それでは問題です。

 「自己資本」「株主資本」「純資産」の相異を述べて下さい。

 もう一つ、この会社の全国の社員食堂のメニューでは、

 「カレーライス」「ライスカレー」「カレー」のどれでしょう。