考え方が変われば商売が変わるの最近のブログ記事
今回で「考え方が変われば商売も変わる」の連載、最終回です。講読ありがとうございました。
1. 天皇陛下の行列と救急車ではどちらが優先か
一昔前なら、当然天皇陛下の行列のほうが優先でした。今でも役人の世界では優先なのかも知れませんが、一般人としての日本人の感覚では、救急車のほうが優先となりますね。どうもお役人の考え方は、自分の保身が優先しますので、優先と緊急の区分が出来ない方が多いみたいです。先日も、岐阜県で延命治療は嫌だと、遺言書まで書いていた方の意思が、県の厚生課の担当課長とやらの「延命治療をやめたら、責任を取らされるからそのまま生かしておけ」と、本人や家族の意思に反しまた。医者の倫理委員会の決定を覆す決定を出し、役人が個人の生命観や人生観にまで介入し、専門家の医師の行動を止めるという、人の命の尊厳すらも役人が支配する役人国家に成り果てている、日本の役人社会は別として。民間企業においては、この緊急と重要を間違えると、その企業は必ず存続することが出来ないことになっています。どんなに重要な会議をしていても、緊急事態が最優先されるのは当然です。往々にして、今大事な仕事をしているからと問題を先送りし、ボヤが大火事になってしまう、感受性の少ない企業があります。従業員から経営者にいたるまで、発生する問題を緊急性のある問題と、そうでない問題とをより分ける、感受性豊かな能力を養う必要があります。民間企業は、潰れるという企業生命最大のリスクを常にもっているのですから。標準化を進めることは、コストを下げ品質を保ち、熟練者でない者でも、一定の安定した商品供給が出来る体制を作りますが、標準化で全てが解決できるものでは在りません。標準化が、緊急な問題や、重要な問題を覆い隠してしまうことも多々あります。わずかに発生する、ささやかな問題を見逃さないような、システムも構築すべきです。
今日はいくら働いたか計算する
日本には古くから、仏教の世界に食事に感謝する経文があります。禅宗で紹介しますと。
食事5観文といいます。
一つには功の多少をはかり、かの来処をはかる。
二つにはおのれが徳行の、全けつをはかって供に応ず。
三つには心をふせぎ、とがをはなるることは貧等を宗と
す。
四つにはまさに良薬をこととするは、行枯を療ぜんがためなり。
五つには成道のためのゆえに、いまこの食をうく。
今、この食事が私の前に来るまでには、多くの方のおかげでもたらされました。その食事をいただくあなたは、今日のあなたの行いに、恥じることはないか。食事をいただくだけのことを、あなたはしましたか。これからも、人として恥じない行いのために、この食事をいただくのです。と言った内容の経文を唱えてから、食事をいただくのです。現代でも、同じことが言えるのではないのでしょうか、「働かざるもの食うべからず」などと言われた時代もありました。今ではそのようなことを言う人も、いなくなってしまうほどの、飽食の時代となってしまい、食べることが出来るありがたさを、日本人は忘れてしまったのでしょうか。このような現象が、商売人や、そこで働く従業員にまで、浸透してしまっているきらいがあります。
あなたのお給料は、1時間で幾らになりますか?が原点です。あなたは今日、あなたのお給料に見合った働きをしましたか、出来なかったなら、なぜ出来なかったのでしょうか、もし働いた振りをしたのでしたら、それは詐欺ですね。企業に対しては金銭の、自分に対しては一度しかない一回だけの人生への。
大会社もパーツの塊でしかない
大企業も最初から大企業であったのではありません。企業の寿命で100年を越える企業は4%以下ともいわれています。言い換えれば、人間の寿命とほぼ同じ、一代25年で計算すると、3代目から4代目には廃業か倒産することになります。廃業なら天寿全う、倒産なら病気か事故で思い半ばに倒れた、と同じことと言える。大会社がつぶれないとか、必ず強いとはいえませんね。企業の強さは、企業を構成するパーツの強さでしかないのです。どんな頑強な大男でも「弁慶の泣き所」ではありませんが、強いところもあれば弱いところもあります。もし、あなたが、身近な大企業又は自社よりも強そうな企業と、対峙しなければならないときは、まず怖がらないで、冷静にその企業を分析してみることです。
自社の商売を、幾つかのパーツに分けます。
商品点数 客数 店舗面積 営業時間 設備投資額
従業員数 販売価格 販売方法 販売技術 研修時 間 従業員の年齢 広告投資 研究開発費 等々
商売で勝ち残りたいなら、勝てそうなものから、順次勝っていけばよいのです。同業者に勝ちたいなら、一つずつ10年も勝ち続ければ、全ての分野で勝っていることに成ります。1項目ずつ勝てば地域一番店になります。自社の業種を分析し、勝負の目標を勝手に立てて一つずつつぶしていきましょう。その為になら商売敵の同業者集会に出席したり、一緒に酒を酌み交わしたりする意義も生まれてきますね。
人好きになる
商売をすることは、売り込む相手が居るわけですので、基本的に、人付き合いが好きでないと上手くいきません。 日本人は、本来農耕民族ですので、特定の人にはとても付き合いが上手いのですが、逢った事もない人に近づくのが下手な民族です。一方、欧米の狩猟民族の方たちは、獲物を追いかけて、歩き回る民族ですので、見知らぬ人にも、短時間でその人の良し悪しを判断し、自分に危害がないように努力しなければならない民族としての歴史がありますので、初対面の方でも、とりあえず、愛想よく握手をしてくる習慣が身についています。商売で成功するには、少々ずうずうしく、見知らぬ人に、見知らぬ団体に入り込んでいく神経を持たなければ成功しません。言葉がわからないとか、素性がわからないとか、習慣がわからない、という些細なことは、考える必要はありません。あなた自身が考えているほど、他人はあなたのことを気にかけていません。ましてや、あなたの失敗など、誰も気にしていないものです。あなたは昨日会った初対面の方の名前を覚えていますか?新聞やテレビで出た極悪人の名前や顔を覚えていますか?他人さんもその程度です。
空いた時間で勝負を決める
空いた時間をなんとなく過ごす人と、空いた時間が出来たら事前に何をやろうと決めている人では、一生の間に格段の差がつくものです。空いた時間ですからあまりの時間です。これは、毎日時間に追われてる、忙しい人へのご褒美の時間です。この時間を見逃す必要はありません。机のもっとも大切なところに、空いた時間が出来たら何をやるかを書き出したメモを、必ず置くようにしておきましょう。空き時間は、突然にやってきます、やって来てから、何をしようかでは、せっかくのご褒美を受け取ることが出来ません。1時間空いたら半日空いたら一日空いたら、夢のような楽しみの時間です。
時計はアナログにする
成功した多くの経営者は、運に恵まれた上に努力した、とよく言われます。将棋や碁の名人は、定石は当然の技術として知っているが、定石で勝てる対戦は、プロの世界にはないと言います。商売も同じで、商売のルールや法律、技術や知識がなければ、もともと商売は出来ないのですから、商売の定石は商売を行なう上での、当然の要素となります。成功するにはその基本的なベースの上に、どのような戦略を立てるかであります。知識や技術を超えるアイデアは、画像や音楽のような不確定な感性の中から生まれてくると、言われています。右脳の活性化を促がすトレーニングや趣味を広く持つことが、商売の勝敗にも繋がってくるものです。
身体についても同じことが言えますね「仕事は身体で覚えろ」などという諺がありますが、典型的なスポーツにボクシングがあります。きっちり3分の連続で勝負を決める競技ですので、この3分を秒単位で身体で覚え、この3分間でどのような攻め方・防御の仕方を考え、いくら呆然となっていても、残り時間を耐え、次のラウンドにつなげる。仕事も同じことが言えますね、後5分で何が出来るか、この10分でどれだけのことが出来るか、知っているかどうかで大変な違いが出てしまいます。製造業なら1秒の短縮の改善が企業の盛衰を左右する時代です「時は金なり」昔から言いつくされた言葉ですが、組織の中に植付けるのは大変なことです、大変だからこそ時間の重要性が企業風土として定着した企業は、とても強い企業と成ります。
経営者であるあなた
朝の30分をどのように使っていますか
10分 今日やることの再確認
10分 メールだけでは済まない指示の確認
10分 経済新聞に目を通す
時計は必ず身につけ、目覚ましタイマーを常用する。自分の常にいる場所から、必ず見えるところに時計をかける。時計は携帯電話を代用したりデジタル表示ではだめ、昔ながらの丸時計で、見ただけで残り時間を視覚でわかるものにしなくては成りません。アナログなら視覚で残り時間や経過時間を読み取ることが出来ます。デジタルですと、差し引き計算を頭の中でしなくてはなりません。これでは思考が一端途切れてしまうことになります。
毎日の行動に間違いはないですか
メールも電話も1件5分以上時間をかけない。
文章で報告の出来ることの会議はしない。
気のついたことはすぐに注意し、先送りはしない。
必要なことは直ちに指示をし、先送りはしない。
指示したことは記録し、出来るまで管理する。
必要なことはすぐに記録する。
人間は習性を得意とする動物です。毎日8時に起きる人は、6時に起きるのがとても辛いことになりますし、毎日5時に仕事を終える人が、たまに7時まで仕事をしなければ成らない日が、1週間も続くと精神的にへとへとになってしまうものですが、その状態が半年も続くと、7時までが普通になり、5時に仕事を終えると、今度は身体をもてあまして困ってしまうものです。人間は慣れと経験によって、その行動パターンを大きく成長させるものです。経験がない、経験を与えられなかった人は、その能力を身につけることが出来ません。若い従業員には、夜勤も残業も日曜出勤も、泊まりの出張も、海外旅行も、出来るだけ多くの、時間的体験をさせる必要があります。
あなたの企業には、計算づくでしか働けない人ばかりではありませんか、算式では割り切れない働き方が出来る人材を養成しないと、企業の成長は、定石までの発展しか出来ません。緊急対応能力のない、指示待ち組織となってしまいます。
仕事している振りをしない
仕事をしている振りと、仕事をしているのはまったく違いますね。ここで仕事をしている振りとは、について考えてみます。
・店を開けお客が来ないかと店番をしている。
・コンピュータに向かって昨日の会議の資料を見たり、インターネット検索をなんとなくしている。
・納入業者と電話やメールで済む仕事をわざわざ現場事務所で長々と打ち合わせをしている。
・買いもしない設備を納入業者とカタログを見て楽しそうに打ち合わせしている。
・営業マンが会社を出てナガーイ休憩を喫茶店で取っている。
・客先に電話をしなくてはいけないのに、なんと言い出そうか、誰から電話しようか、怒られたらどうしようなどとグズグズしている。
このような姿たはよく見ることです、このような事からは、コストを積み上げるだけの行為で、何の効果も出ないことは当然です。仕事に「したる気分」に酔っている暇はありません。このグズグズの体質を直さなければ時間がいくらあっても足らないことになります。
このような体質の改革方法の一つに、自分のやらない仕事を作る、ことから始める方法があります。今やっている仕事を部下に渡します、部下がなければ部下を入れます。この仕事は私の仕事で、他の者には任せられないと言うのは、自分が最高の人間と思い上がっているにしか過ぎないか又は新しい仕事にチャレンジする度胸がない、小心者と言うことになります。楽して出来る作業をして、仕事をしている振りに、知らず知らずに陥っているのです。これでは他者との戦いである、商売に勝てるわけがありません。自分の仕事を部下に渡すのですから、今度は自分がどんな仕事をするか、探さなければならないことになります。自分で業務開発部長の仕事を作り出していかなければ、時代に対応する企業体質に変化することは出来ません。時代環境にいち早く対応する為にも、自分の身体はどんどん空けていく必要があります。
失敗もよし、遠回りもよし、行動しなくては何も始まりません。近道や合理化、効率ばかり考えなくても良い、グズグズの体質が直れば、少々の回り道はむしろ勉強になるものです。問題は認識即行動できる体質を身につけることです。
先送りは丸損
税金を払いたくない、少しでも少なくありたい、と考えるのは、人の常でありますが。その税金の減らし方には、脱税・節税・租税回避・支払先送りなど色々な方法がとられます。そのなかで法治国家の市民としてしても良いことと、してはならないことに分かれますが、ここでは先送りと言う税金を減らす行為についてお話します。合法的なやり方もあれば違法なやい方もありますが、合法的いわゆる会計学や法律のルールに従って行う場合は問題ないのですが、違法に課税を将来に持ち込む場合が問題です。最初は少しだけ持ち越す、翌年もその上にもう少し上積みする、だんだん上積が多くなり、もはや説明できないほどの持ち越しになり、何ともならなくなった頃に、税務署が「ごめんください」とやってきて、いいわけも出来ずに重加算税と延滞金の一括払いとなる。一般的に重加算税対象の税金は脱税金額にほぼ匹敵する金額になることが多く、企業の存続にも影響します。税金でも先送りは損ということになりますが、それ以上に資金繰りは経費にもならない臨時税金の支出の発生に対して大変な事態をもたらすことになります。
どんなことでもそうですが、小さな先送りが取り返しのつかないことになることが一般的です。嘘を嘘で固めなくてはならなくならないようにすべきです。
悩みが大きいほど知恵は出るものだ
事業を営むものは、長い人生のうちに2度や3度は潰れそうな経験をするものです。
倒産しそうな経験のない経営者は気の毒です。
取引先にだまされた。
取引先が倒産した。不渡り手形をつかまされた。
従業員に裏切られた。
大病になって倒れた。
資金繰りが行きづまった。
役人に思わぬ言いがかりを付けられた。
家族が崩壊した。
従業員が事故を起こした。事故に巻き込まれた。
中小企業の経営には色々なことが出てくるものです。
潰れるかもしれない。「四面楚歌」で何ともならないぞ。その時、あなたが逃げさえしなければ、あなたの脳みそは、スーパーコンピュターのごとく働き、問題解決のために、あらゆる局面をあらゆる方面から検討し始めます。新たなシステムが生まれ、新たな人脈が作られ、新たな道が開けます。決してあきらめないと言う「不撓不屈」の精神があれば、必ず道は大きく開かれるものです。この道を開くのが知恵なのです。
知恵は
人脈に繋がる知恵、技術に繋がる知恵、過去の経験に繋がる知恵、販売方法に繋がる知恵、人心を集める知恵等々がありますが、金集めにこだわった知恵に偏ってはいけません。金銭はあなたの行為の結果の賜物でしかないのですから。
「人生の目的は、地位や名誉ではない。金銭や財産でもない。ましてや子孫の繁栄でもない」
戦争の時の英雄や将軍は、戦争犯罪人になり。選挙で当選して大臣になっても次の選挙で落ちればルンペン。大会社の社長でも、明日はマスコミに平謝り。時代の中で地位や名誉を一回だけの人生の目標にするにはあまりにも危険です。金や財産が人生の目標なら、株で大損、火事で丸燃え、泥棒にとられた、取引先にだまされた。その時、あなたの一回の人生は失われることになります。残した莫大な財産も相続税と相続争いの元となったら、死んでも死に切れませんね。子孫繁栄と願って育てた子供は、子供の人生、親の人生とは違います。大きく育てて言う事聞かない子だ、放蕩息子だ、良かれと渡した商売が行き詰まり、親子ともども惨めな最後ともなりかねません。一回だけの一回生の人生を満足に生きたいものです。
日本のヒーロー「イチロー」が間もなく、200本安打すごいですね。日本人の誉れですね。口先デマカセ、ハッタリの政治家の皆さんが、総裁選挙だ衆議院選挙だと、バカ見たいなパホーマンスを繰り広げている姿と、アメリカで活躍する「イチロー」のニュースが同じ時間帯に流れる。漫才と能舞台の競演のような・・・・・感じる。
3割打者なら大リーガーに入れる
商売でも野球でも同じことが言えます。経営戦略のうち100発100中などということはありえません、30%の計画が達成されれば上出来。日常の業務をやりながらさらに目標を達成する。野球なら打率が3割、守備や盗塁がどれだけと言った目標があるのと同じで、経営にも打率は3割、守備は何をと決めて計画を立てれば、中小企業といえども3割打者を続けることが出来ます。明確な目標と達成内容を立てれば「イチロウ」並の成功も夢ではありません。
- 森 久士(もり ひさし)
- 1948年(昭和23年)2月23日生まれ
69年愛知学院大学卒、同年原会計事務所入社
78年税理士登録、同年森会計事務所(SMASH経営の前身)を開業。 2002年10月に「森会計事務所」と「原会計事務所」が合併し「税理士法人スマッシュ経営」を設立。2006年12月に名古屋オフィスをオープン。 関連企業として「㈱SMASHメディアリンク」、「㈱SMASHエフピー経営」、 「SMASHビジネスコンサルティング㈱」、「行政書士法人SMASH申請代行」を設立。