平等な社会

職業柄相続の申告や財産登記の仕事に日常的に向き合っています。

年間日本人はおおよそ100万人強亡くなります(政府統計局HPより)そして、相続税を納めるほどの財産家、一般的には1億円以上の財産家と言えますが。おおよそ5万人(国税庁HPより)います。

約5%の方が財産家の方といえます。もちろん相続ですから、税金の出ない方も親の財産を相続人に引き継ぐのですが、95%の方は相続税は出ません。

理由は、相続税の基礎控除にあります。

 1相続の基礎控除は 5000万円 プラス 相続人1人当たり 1000万円 あるからです。そのほかに、配偶者税額控除や、未成年者控除、生命保険500万円控除など政策的に色々な控除があるからです。

世界には相続税のない国もたくさんあります。相続税はナゼ課税されるのかは、「富の再配分」特定の一族に富に集中しないように、「過去の課税漏れ」長年所得税等で税金を納めてきたが、土地の値上がりや株式の値上がりは売却しない限所得として課税されない、このような課税漏れを最後に清算する。しかし、これには反論もあります、税金を払って溜めた財産にさらに相続税をかけるのは二重課税だという理論です。

これからの国会で相続税の課税方法が家族一括方式から個人ごとの課税方式(相続財産を受け取った額に応じて個人ごとに課税する)に変わる予定になっています。税金の出そうな方は関心を持ってみていきたいものです。

このようにして、日本の大金持ち(財産もち)の方は、相続のたびに税金を取られ、「三代相続すると財産がなくなる」などといわれますが。税法的にも富の平等さが保たれるような法律になっています。事業経営者や農業経営者の中には、この制度によって事業の継続が困難においこまれるケースもあります。

日本人が選んだ民主主義で自由な国家、自由な経済取引による資本主義経済のもとでは、財産の格差や所得の格差は仕方がありません。しかし、この格差が「機会の平等を奪う」ことになっては、いずれ社会が滅んでしまいます。

教育を受ける平等、商売を行なう平等、医療を受ける平等・・・社会の中で、若い人たちが夢を抱く時、「機会だけは平等」に与えられる社会であり続けたいものです。

「結果の平等」を求める人もいますが、これではやる気のある人や、社会をリードしていくような優秀な人のやる気をなくしてしまいます。税金の取りすぎは、結果の平等を促進してしまうことにもなります。

国民のやる気と平等な社会を両立する難しい舵取りが、これからの政治に求められます。

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森 久士(もり ひさし)
1948年(昭和23年)2月23日生まれ
69年愛知学院大学卒、同年原会計事務所入社
78年税理士登録、同年森会計事務所(SMASH経営の前身)を開業。 2002年10月に「森会計事務所」と「原会計事務所」が合併し「税理士法人スマッシュ経営」を設立。2006年12月に名古屋オフィスをオープン。 関連企業として「㈱SMASHメディアリンク」、「㈱SMASHエフピー経営」、 「SMASHビジネスコンサルティング㈱」、「行政書士法人SMASH申請代行」を設立。

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